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鈴木 芳代; 服部 佑哉; 小林 泰彦
no journal, ,
本研究では、線虫の成虫がなぜ放射線に強いのか?を探るための第一歩として、線虫の放射線応答の基礎データを得ることを目的に、2種類の運動(這行運動及び餌の咀嚼・嚥下運動)に着目して照射影響を調べた。線虫の成虫の全身に放射線(コバルト60-線または炭素線、0-1.5kGy)を照射すると、這行運動と咀嚼・嚥下運動はいずれも線量依存的に抑制された。この応答は、線照射と炭素線照射の両者で同様であった。さらに、いずれの運動も照射後数時間で回復したことから、これらの照射による運動抑制は放射線に起因した組織の壊死などによる機能不全ではなく、シグナル伝達の一時的な攪乱などによるものであると考えられた。発表では、線虫の放射線応答について紹介すると共に、寿命を指標として放射線の影響が生じる線量の閾値を探るわれわれの最近の試みについても触れる。
河口 優子*; Yang, Y.*; 村野 由佳*; 原田 美優*; 川尻 成俊*; 白石 啓祐*; 高須 昌子*; 鳴海 一成*; 佐藤 勝也; 橋本 博文*; et al.
no journal, ,
微生物が凝集体状で長期にわたり宇宙空間で生存が可能であることを検証することを目的とした。放射線耐性菌である属の凝集体を作製し、紫外線耐性を調べた。乾燥した菌体を異なる厚み(1-2000m)に調整し、凝集体とした。宇宙空間で照射される波長領域であるVacuum UV(172nm)、UV-C (254nm)、UV-B(280-315nm)を真空下で凝集体に照射した。その後各凝集体の生存率を計測した。その結果、全ての紫外線照射下での属の生存率は、凝集体の厚みに依存した。さらに実験値をもとに照射強度と厚みと生存率の関係をモデル化した。全ての波長領域において1m(単層)では生存率が急速に低下した。しかし数mmあれば照射強度が増加しても高い生存率を示した。これは微生物の凝集体の側面の細胞は死滅するが紫外線を遮蔽し、内部の細胞は生存が可能であることが示している。このことから、微生物が凝集体を担体として宇宙空間を移動可能であるとするmasa-pansperumiaを提唱する。
黒澤 飛翔*; 佐藤 勝也; 鳴海 一成*
no journal, ,
属細菌は、放射線、UV、アルキル化剤、酸化剤、乾燥等で誘発される様々なDNA損傷に対する修復能力を有している。を用いたこれまでの研究で、DNA修復を促進する多面的タンパク質PprA (pleiotropic protein promoting DNA repair)とDNA修復時における遺伝子の発現誘導を活性化する制御タンパク質PprI (inducer of PprA)が発見されている。本研究は、PprIタンパク質に着目し、属細菌のDNA修復機構の共通原理を見出すことを目的とした。及びの遺伝子破壊株を作製し、DNA変異原に対する感受性を野生株と比較した。遺伝子破壊株は、遺伝子破壊株と同様に、線, 紫外線, MMCに対して野生株よりも感受性を示した。これに加えて、遺伝子破壊株は、ブレオマイシンと過酸化水素にも感受性を示した。これらのことから、PprIタンパク質は両菌種において、DNAに誘発された鎖切断, 酸化損傷, ピリミジンダイマー, アルキル化及び鎖間架橋の修復に関わっていると考えられた。
島田 岳*; 佐藤 勝也; 鳴海 一成*
no journal, ,
は、至適生育温度が45から50Cの中等度好熱菌である。本研究では、の遺伝子欠失株を作製するとともに、遺伝子を発現させたプラスミドDNAを遺伝子欠失株に導入して遺伝子相補株を作製した。また、これらの株を用いて、各種変異原(線, UV, マイトマイシンC, ブレオマイシン, 過酸化水素など)に対する耐性を野生株と比較することでにおける遺伝子の機能を調査した。その結果、欠失株は野生株と比べて生存率が低下し、相補株では耐性が野生株と同等にまで復帰するという結果が得られた。このことから、遺伝子はにおいても変異原耐性に関与しており、が関与するDNA修復機構は他の属細菌に広く保存されていることが示唆された。
面曽 宏太*; 佐藤 勝也; 鳴海 一成*
no journal, ,
放射線抵抗性細菌には、複製型DNAポリメラーゼのサブユニットをコードする遺伝子に相同性のある遺伝子が2つ存在する(および)。相同遺伝子は、突然変異を誘発する機能をもつことが示唆されている。しかし、放射線抵抗性細菌における相同遺伝子の機能についてはよく分かっていない。そこで、本研究ではおよび遺伝子が突然変異誘発に関わっているのかどうか、あるいは役割分担があるのかどうか、遺伝子破壊株を作製し、分子遺伝学的解析を行った。その結果、2つの遺伝子は紫外線照射後の突然変異誘発に大きく関わっていることが示唆された。さらに、遺伝子過剰発現株では、紫外線照射前後で、野生株よりも突然変異率の上昇が見られたことから、遺伝子は突然変異誘発遺伝子として機能することが明らかになった。